東京地方裁判所 昭和46年(特わ)1895号 判決 1972年4月15日
主文
被告人を懲役二月に処する。
本件公訴事実中、速度超過の点については、公訴を棄却する。
理由
(罪となるべき事実)
被告人は、昭和四六年八月二三日から九〇日間自動車運転免許の効力が停止されているのに、
第一 同年八月二四日午後四時三〇分ごろ、東京都江東区亀戸町一丁目七番付近道路において、
第二 同年一一月一二日午後零時五七分ごろ、同都台東区台東三丁目四番六号付近道路において、
普通乗用自動車を運転したものである。
(証拠)<省略>
(法令の適用)<省略>
(一部公訴棄却の理由)
本件公訴事実中、速度超過の点は、
被告人は、昭和四六年八月二四日午後四時三〇分ころ、東京都公安委員会が道路標識によつて最高速度を四〇キロメートル毎時と定めた東京都江東区亀戸町一丁目七番先道路において、右最高速度を二二キロメートルこえる六二キロメートル毎時の速度で普通乗用自動車を運転したものである。
というのである。
しかし、審理の結果によると、右の事件については、被告人は、速度超過二二キロメートル毎時の指定速度違反を理由として、警視総監から反則金および送付費用として八、一八五円を納付するよう通告を受け、期限までにこれを納付した(後になつて、これを還付しているけれども)ことが明らかであるから、道路交通法第一二八条第二項により当該事件について、公訴を提起されないので、被告人に対し右の点について公訴棄却の言渡をする。 (武田平次郎)